はだし

芸人さんならともかく、一般の人には「伝えよう伝えよう」と思えば思うほど言葉が上滑りして伝わらなくなる光景ってよくある。あれは言葉の呼吸より内容を重視してしまうからで、それが自分にとって大事だったり急だったりするほどだめだめになる。このへんは社会人になるまでになんとかしなければならない人間の弱点だ。いつもはなんだか遠回りな言葉をつかうのに、日記で言葉がのびのびとする人も同じ視点で解釈できる。内容がなければないほど日記っていうのは言葉の呼吸だけで書くから、いちばんいい文章になったりして、それは皮肉な話ですね、そうですね、実はそういう人のほうがずっと多い。そして日記を書き続けることが自分の言葉を生き生きさせる方法にもなりえる。ブログ時代ってのはいいよ。「無責任な言葉の横行」って言う人もいるけどね、言葉に意味を持たせたのは私たちなんだから、言葉ははじめは無責任だったのさ。その裸の状態から使えるようになってこそ、楽しさとかわかるんじゃないかな。うむ、言葉をつむぐことと伝えることはまったく別のもので、一気にふたつのことをしているって自覚しないとうまくいかないね。