新年早々、なんですけど。

よく日記に書いているように、私にとって作品がすべてで、それだけが読者に伝わることこそが理想であり、その奥にある作者の存在は消え去るべきという考えを持っています。しかし人の姿を作品の中に探し出そうとするのは人間のひとつの本能みたいなもので、作り手側が意図的に操作しなければそれはかなわないのだろうとも考えています。私には徹底するほど強い心がないのかもしれませんが、それでも最低限、もっとも作者の印象が強く残ってしまう人前に出る活動(朗読会など)は避けていこうと考えています。これまでも出席することはありませんでしたし、今年もそのつもりです。私だってお会いしたい!と思う人はたくさんいるのですが、それで自分の理想とする作品のあり方が守れないのならば個人的な願望は我慢していくべきと考えている次第です。たとえばイベントなどとは違い、個人的にお会いすることもお仕事(インタビューとか打ち合わせ)以外ではお断りしています。それは個人と個人の接点というのは、コミュニケーションの性質からそのプライベートな場にとどまり続けるのではなく必ず派生していくものだからです。いつもお誘いいただくたびにご好意にこたえられないことがとても心苦しいのですが、ご理解いただけたらと願っています。