森さんと公園さん

こんにちは「森ガールどころか森」です。昨日はモモンガの裏派・表派戦争に決着がつき、泉にうつった三日月を飲みこみに、行ったこどものイタチが行方不明になりました。酔うと「いえわたくしが森だなんて…林とお呼びくださいいえむしろ木でも可」とわめいて公園を困らせる日常です。
公園はさいきん、子供がこないで終わった雨の日の夜、すべりだいの水たまりにぴかぴかとした光の玉がたくさん浮かんで見えると自慢するのです。「月や星もいいけれど、街灯もうつくしいものだよ、とくに火をともしただけのランプはね、光が揺れ動いてあれこそ生まれたての明るさであると見える」
「森のきみ、見たことないだろう、きみは未開だものな」
「むかしはこどもの迷子がよくしっかと握り締めていた蝋燭台がわたしの中を通り過ぎて行ったよ、あれも揺れ動く火だった」
「その子、家に帰れたのかい」
「泉に近づいていたから、きっと三日は帰れなかっただろう」
   
モモンガの裏派・表派とはうつぶせで飛ぶか仰向けで飛ぶか、つまり飛びながら木々のすきまにある赤や白の木の実を眺めるか、夜空の白や赤の星を眺めるかといった派閥で、安全のためなら裏派だし、いい夢を見るには表派なのです。