けいおん最終回がやっと放送されてあずにゃん!

けいおん最終回を泣きながらみま……あずにゃん!あずにゃーん!
にしても4人の進学先が同じというのはさ、「あー、大人向けアニメらしいなー」って思いました。少女マンガとか少年漫画は、主人公の成長を読者(子ども)が追うことで読者も成長するわけですよね。たとえば岡田あーみん先生の「ルナティック雑技団」って、作者はギャグマンガ家だけれど、この作品は「徹底して少女マンガをやる」というテーマで作られているから、大まかな話の流れは少女マンガの王道なわけです。(詳しくは岡田あーみん「ルナティック雑技団」雑感ルナティックで主人公は最後に、これまでの自分の青春から離別するんですね。それは主人公の成長でした。青春とのお別れは、つまり主人公の成長の完了。学園ドラマならば、登場人物が成長し、そしてそれを胸に、おのおのの道へとすすんでいく。卒業ののちは別々に社会へと飛び込んでいくわけで、青春は過去の輝き、これからの心の支えとして次にすすむものだと思っていました。
でもけいおんの場合、確かに4人は成長もしますが、しかし視聴者に成長を促す番組ではない。むしろ「夢」としての青春を見せるためのアニメであり、成長を必要としない大人向けのアニメなのです。夢は終わらせる必要がないし、むしろ続いていくほうが夢がある。だから4人は同じ進路にすすむわけです。むしろ、一年だけかもしれませんがはっきりと別れを経験しなければならなかったあずにゃんこそが、少女マンガや少年マンガにおける主人公だったのかもしれません。入部して成長をし、そして4人とのお別れ。あずにゃんの成長物語としてみれば、なんとも王道らしい気がします。そして卒業式でだれよりもあずにゃんに感情移入しちゃうのは、少女マンガや少年マンガで子どもたちがいっしょに成長していくのと同様、大人だったはずの視聴者それぞれの「子ども」の部分が刺激され、いつのまにか「青春の当事者」として見ていたからかもしれないですね。(いい意味で)