音楽はきみを迎えるためだけに、身体を手に入れたんだ。

どんなに眠っても眠い日は、眠っている間にきっと空を飛んでいる。
   
どんなに眠っても眠い。眠ったときに地底へ、身体を置いてきてしまったように眠い。空を飛んだかもしれないし、ブランコに乗せられて、何時間も揺れていたのかもしれない。体が重たいんだ。
今の時間を、自分のあるかもわからない長い人生の一部分だと、思うようにはなりたくない。そんな保険はかけたくない。とか、とかね、思いながら眠りはやってくるんだ。長生きを望むよりはずっと、眠らなくても済むようになりませんかと望むほうが、合理的であろうな。でもみんな不老不死をねがうのはどうしてだろう。みんなっていうのは、強欲な王様とかそういう人たちのこと、本の中とかにいる。夢だけでなく、眠れば、だれかが知らぬ間に北極星までつれていってくれているのかもしれないと、想像することができるからかしら。