過程VS結果

「ひたすら作れ!」とか「遊ばずに作れ!」とかいう創作系スポ根の話ってときどき聞くし私もうっかり言いそうになるんだけれど、創作って、「苦しい過程を乗り越えてよい結果を手に入れるんだぜ」的スポ根パターンとは相容れないような気がするのです。だって、みんな作るのがなにより好きでやっているんだから。結果よりもなによりも、過程が好きなんだから。だから、過程を乗り越えてというよりはむしろ過程を楽しみすぎて、楽しさに溺れるなよ、っていうパターンなのではないだろうか。作るという過程を楽しみながらも、どう納得の結果(作品)に着地させるかという、楽しさに浮かれてると自己陶酔に堕落してしまうから気をつけろー!的な、そういうパターン。たしかに、たくさん作ることってすごいことだけど、作った本人が「たくさん作ることはつらいことだ。でもそれを自分は乗り越えたのだ!(ジャーン!)」みたいに一つのことを成し遂げた感じで捉えちゃったら、そもそもたくさん書くことが楽しくてたまらないわけだから作品の質を考慮するより先に、書いた量だけで満足するようになっちゃいそうで怖いのです。