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 しょうらいのゆめは絶対に叶わない。

子供の頃はだれも信用ができなくて、だからすべてができる大人になりたかった。隕石がおちてくることを世界の組織に内緒にされるのが嫌で、世界の中枢にいるような研究者になりたかったし、医者の掌に親や大事な人の命をのせざるをえないのが嫌で、医者になりたかったし、他人が決める流行に流されるのが嫌で、流行を作る側になりたかった。それらすべてをかなえることが無理だって知った時、社会はみんながそれぞれ部品になって、おのおのの役割を担うという意味を理解したし、それが支えあうということなのだと知った。さて、そんな私がどれか一つだけ役割を担うならどうしようと思ったとき、だれもが必要とはしていないけれど、そういうのがあってもいいよ、と軽く思っていそうな、「書く人」を選んだことは、たぶんいろんな意味があったのだろうと思う、私の中で。