口論についての覚え書き

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ストレスが限界になったとき、感情で責めるか論理で責めるかがはっきり人によって分かれるけれど、そのタイプが異なる同士の口論においてそれはいびつな結果を生む。たとえば、論理で責めるタイプは、徹底して「きみの言葉は矛盾している」と言うけれど、それを感情で責めるタイプが聞くと、「きみの言葉は矛盾している、だからきみは人として最低だ」と言われているように聞こえる。たとえば、論理的な人が徹底して相手の考えについてロジカルに反論をすると、相手に「そんなに嫌わなくてもいいじゃない」と泣かれて狼狽する、なんていうのは、言われた相手がロジカルな発想ではなく、感情でものを考えるタイプだから。自分で言ったつもりのことが、全く違う視点で、思いもよらない意味にとらえられ、齟齬を生んでいる。
一方で、感情で責めるタイプは「あなたの言葉に傷ついた、悲しい!」と言うけれど、それを論理で責めるタイプが聞くと、「あなたの言葉に傷ついた、悲しい!だからあなたの意見は間違っている!」と言われている気分になって、「なんでそんなめちゃくちゃなこと言うんだ!」と怒りだす。もはや間違っているかどうかなんて、言っている方は興味がないけれど、言われている方にとって最重要なことだから、こんな解釈になってしまう。互いが、自分にとって大事なことは相手にとっては大事ではない、ということに思いも寄らないせいで、互いに知らないところで傷ついてしまう。