青春は、命より先に死んでしまうもの。

打ち合わせ打ち合わせの6月。最近、夏に小説連載がふたつ始まるので、「忙しいんですよね」という前提で話をされるのだけれど、その片方(あさって発売の別冊少年マガジンで始まる!)は、実は書いていたのは去年の初春なので、もちろんとっくに最後まで書き終わっており、今はゲラとか見たりするぐらいで、そんなこんなでそこまで忙しくはないんです。もう一つの方も書き始めはさらに前だし、もちろんすでにある程度書いているわけで。いや、それでも他の仕事をやってはいるわけですが。でも忙しくない。書くことはなにより楽しいし、休憩があったって結局別のものを書くだけなので、忙しいとはどういうことなのか正直わからないけれど、たぶん、毎日100枚ぐらいのゲラをチェックしなくちゃいけなくなったら、忙しいと思うとは思う。ゲラは仕事感が強いなあ。なんでだろう。今私の眼の前にはゲラが2束あるのだが、重みがありますね。(ありますね、じゃなくてさっさとチェックしろ。)
今度はじまる連載はどっちもつまりかなり前の作品で、去年発表した「星か獣になる季節」とか「きみ、孤独は孤独は孤独」とかよりも先に書いていたかと思います。でも実際に世に出るタイミングというのはかなり違っていて、っていうか「星か獣」と「孤独は孤独は」は近い時期に掲載されたのですがこの二つだってかなり書いたタイミングはずれていて、まあ、あれですね、こういうことはよくあるのですがそれが私には面白いです。私は自分の作品を客観視することが苦手なので、こうして世の中における自分の作品が、自分とは結構なズレを持って存在することは、客観視の手助けとなるのでありがたかったりします。インターネットだと逆にタイムラグが完全に消えるし、それはそれで楽しいのだけれど、本ができるまで時間がかかったり、するのもなんだかいいものだなと思うようになった。時間が経つと作品と距離ができる分ちゃんと、自分も作品を消費できるのだ。ゲラも、時間が経っているものであればあるほど、見るのが楽だなあ。
   
ということで、ブログではあまり告知はしないようにしているのですが、小説「ぼくらは殺意日和」(絵:はっとりみつるさん)が、6月9日発売の別冊少年マガジン7月号で連載開始です。猟奇殺人に憧れるちょっとひねくれた17歳の男の子と、過去に人を殺してしまったことのある女の子が出会うことで始まる青春ミステリーです。初回はなんと、はっとりみつるさんの美麗すぎるカラー扉がついています。センターカラーとかいう言葉が私の告知に入る日が来るとは…!さらにその裏に、この小説にあてて私が書きおろした詩が不思議な写真になって掲載されています。これから月1連載です。別マガは毎月9日発売です。どうか読んでください。よろしくです!(書籍化はぶっちゃけ未定なので、連載で追っていただけると嬉しいです。)あとアンケート回答もよろしくです!

別冊少年マガジン 2015年 07 月号 [雑誌]

編集者さんがつけてくださった煽り「17歳。ぼくの隣に死がある季節。」が素敵だ!!!