植物が緑色!と叫ぶ季節。

とにかく暑いしそういうことを書くと、もう季節に溶け込んだ考えることもできない人間だと思われるかもしれず、ぐぐっと堪えるけれどでもやっぱり暑い。本当、雨とか熱とか、やめてほしい。腐らせる一方です。なにもかもを。
冬は本当に素晴らしい季節で、ああやって寒くて乾燥をした世界の中で、こたつに入ってぼんやりと寒いとか思っていたい。太陽に落ち着けって伝えたい。夏のいいところは植物が緑色!って叫んでいることで、緑色!って叫んでいる植物をただ眺めることだけが夏のいとおかしである。ああ。
    
アイドルグループの「あヴぁんだんど」さんに歌詞提供をしました。歌詞を書いてみたいとはずっとずっと言っていたのでこうしてパワフルな女の子たちに言葉がかけて本当に嬉しいです。あヴぁんだんどは、「見捨てられたアイドル」というキャッチコピーで活動しており、今回の新曲お披露目がちょうど1周年でした。おめでとうございます。私は歌詞を書く前にライブにお邪魔して、それで4人のパワーというか元気というか、もう「強さ」そのもののパフォーマンスを見て、全てを吹き飛ばされるような気持ちになりました。爽快でした。で、そのライブの直後、2秒後ぐらいにiPhoneに即書いた歌詞が今回の軸です。(というかほとんどそのものです)「見捨てられたアイドル」というコンセプトを中心に書いています。作曲は佐々木二郎さん。とても可愛い曲になったので、ぜひ、ライブなど遊びに行ってみてくださいね。そういえば、あヴぁんだんど、夏の魔物にも出演決定したみたいです!おめでたいー。
作詞した曲は「点滅ばいばい」というタイトルです。このgifアニメは私が勝手に作ったものです。点滅しています。
   


「点滅ばいばい」
 あヴぁんだんど(作曲:佐々木二郎 作詞:最果タヒ)
   
街 星 海 友 夢 歌
過去 今 明日 きみ パパ ママ
なんだって、だれかに、見捨てられて
夏 秋 冬 春 暇 月
雨 晴れ 風 きみ きみ ぼく
なんだって、だれかの、嫌われもの
   
歌え 深夜
消える ひかり
いつか
きみも点滅
さよなら
   
見捨てられ 強くなるなんてバカみたいだね
LOVE ME & ほっとけ
だれにも、嫌われたくない
なんて言う子
北極に放置したいな
   
ただ 好き 恋 愛 星 夜
朝 昼 きみ 好き ただ ぼく 
きみだって、ぼくすら、忘れてゆく
   
大事 だから
大事 なのに
いつも
こころ点滅
チカチカ
    
好きだから 忘れないなんて夢見たんだね
さみしい はぐれオットセイ
ぼくはぼくを見捨てられない
なんてホント?
南極に逃避したいな
    
東京の
夜景はいつも建設途中
残業きらり
かすむ ぼくらの夢
   
見捨てられ 強くなるなんてバカみたいだね
LOVE ME & ほっとけ
だれでもかならず
ぼくのこといつか忘れちゃうよね
LOVE ME & ほっとけ
だれにも嫌われたくない
なんて言う子
北極に放置したいな
したいな
したいな

歌詞のお仕事は本当に刺激的で、そうしてとても楽しかったです。今回は基本的に詞先、そして一部曲先で作りました。どちらもおもしろかったな。なにより、ライブで彼女たちが歌って踊る姿を見て、そのパワーが直後そのまま言葉になったのがダイレクトで書いていて楽しかった。歌う人がいるということ、それは生まれてくる言葉にとってとても幸せなことで、たぶんだからこそ、一気に書けたのだと思います。そうして書いた言葉に曲がついて、音によって言葉に時間軸が生まれ、さらにそこに言葉を書いて、と、景色がぐんぐん広がっていく、というか育っていくのが書いていておもしろかったです。これからも歌詞のお仕事、チャンスがあれば続けたいなと思っています。るるる。