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なんて透明な秋なんだろう。

前髪が目にかかると目が悪くなるというけれど、じゃあまつげはどうなるんだろうというのをこのブログを書くコンマ1秒前に思い、そして今それを書いています。ここからはなしが広がるなんて一ミリも思っていないのに、なぜ、私はそれだけで書こうと思ったのだろう。ひどい。わたしはまつ毛が下を向いていて、つねに視野の半分が隠れているのですが、それはどうしたらいいのでしょうか。これのせいで近眼になったとしたら人体はろくに進化できていないということになりませんか。
どうだっていい話だ。
   
ここ数日は泥のように原稿をやり、完成した途端、ただの円柱にでもなったような虚無感に襲われ、食べ物を噛むたび少しずつ、人間に戻っていくような、そんな感覚でいる。しめきりはまだ余裕があったのだけれど、なんだか夏休み最終日みたいな仕事の仕方をしてしまった。書き始めたらその日がしめきりになってしまうような、そんな瞬間ってありませんか。ああ、これは今日仕上げなければつかみ損ねる、みたいな直感が体を襲ってきて、食べるも寝るもできなくなるような。そういう感覚。そいつが私の体内時計を狂わせる。結局しめきりなんてものが私を急かすのではなくていつだって作品が急かしてくるんだろう。なにかがつながるような、深い何かと言語野の最短距離を見つけてしまったようなそんな感覚。たとえ集中したって、やる気出したって、さまざまな美しい理想があったって、その最短距離が体に降りてくるかどうかは曖昧で、っていうかそんなときほど、私は指の筋肉で書いているのではと思ってしまう。「ああお腹減ったな」とか「寝る前に10分ぐらい書くか」ぐらいのときのほうがやってくるし、そうした気の抜けた状態でこそ深く柔らかく、どこまでも潜っていくのかもしれない。深くも、柔らかくも、私なりにね、という話だけれど。当社比較。
とにかく大仕事が終わったのでちょっと気が楽になった。