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すべては私を圧倒するために。

音楽は思う存分コンプレックスを発揮できるので好きだ。ミュージシャンになれなかったというその自意識が、パフェ食べるだけじゃ我慢できないようなそういう衝動を作ってくれるならいくらでも聴く。すべての芸術は音楽の状態にあこがれる、という言葉(ショーペンハウアー!)があるけど、しかしそれより個人的なこの感情。単純に人生ではじめて大きな刺激を受けたのが音楽だっからというそれだけだと思う。すりこみ。
私はだから「音楽はいいよな!」ってなんか若干いらだちながら思うこともあるのだけど、同様にして絵のひとが、「詩はいいよな!」っていらだっていたり、音楽のひとが、「絵はいいよな!」っていらだっていたりして。もちろんそれはひとによるし、自分の関わるジャンルが一番自由だと私も信じているがしかしもっと違うところで何かに憧れるのだ。緑色が青色にいいなさわやかで、とか言っているのと同じ。別に自分の緑色が悪いと思っているわけじゃないんだよ。でも青は青だし、緑とは違うから。つまり結局一人で七色になりたい。ぜんぶになりたい。丸ごと飲み干したい。そういう強欲がある。私の場合はある。それぐらい強欲な方がやっていて楽しいからだ。ヒリヒリするし、満足できない。作っているもののジャンルに体を合わせていると退屈に思えるから、何もかもに憧れたい。抗うようになにもかもを飲みこむ、そんなものを作らなくちゃいけない、そういう状況が好き。だからずっと良い音楽を聴いて、音楽はいいよな!といらだっていたいんだ。
   
ははっ、なにこの業。