月と星と石について。

京都新聞のエッセイでも書きましたが27日は中秋の名月。そして翌日はスーパームーン(ついでにあの子はセーラームーン)、でしたね。光り輝く月はもはや燃えちゃってるんじゃないかって感じですけどそうじゃないのよ。反射なのよ。そりゃあ女優はライトを必要とするよね…美しいのは光だけだったんだね。輝いている月は、指でグイって押したら、その反発でにゅーんって円柱状の月が空から飛び出してきそうだし、つまりそれはライトセーバーであり、蛍光灯であるし、それをオフィスの天井につけて、ねむってみたい。月でお昼寝した時にだけ見られる夢が見れそうね。
   
そういえばお月見泥棒っていう昔の習慣が好きです。釣竿とかで子供がお月見団子を盗んでいたんだけど、子供は月の使者だからこの日だけはいいよーって言われてたとか、そういう話。ハロウィンと時期も近いし、意味も近いし、この時期はお子様のお菓子欲が燃え盛るのかな。食欲の秋、ということで。まあとにかくお月見泥棒という言葉がすてき。「いいタイトル」感がすごい。短編書きたい感じ。挙句、月見団子の取り方とか、お子様は月の使者説とか、いろいろツッコミどころというか、ポエジー的なアレが満載で最高。月もきっといつか、盗んじゃうんでしょうね、みたいなことを口走っちゃいそう。釣り竿で夜空から盗み取っちゃうんでしょうね、とかってね。太陽を盗んだ男ではなく、月を盗んだ男。しかし月って盗んだら、抜き取った電球みたいに光らなくなりそう。太陽と違ってただの大きな石になりそう。あの場所にないと、太陽がそばにないと、きっと光るどころか見えもしないんだろう。星だ!と思って電球を盗んだら、光らなくなってしまった。みたいなお話ってどこかにありそうね。月もきっとその類いね。星より、電球に似ている。