チビ時代

小学生のころ、手入れも知らない眉と肌をもちながら、同級生たちがとあるアイドルグループについてだれがいい?という会話をしているのを見ていて、どうともおもわなかったけれど、きみは?と問われるのがいやだった。そして答えなきゃいけなくなった時の羞恥心みたいなもの、あれが思春期の始まりだったりするのかな。
いまだに思春期と反抗期の区別ができない。
   
あのころに見たものは、ほとんど覚えていないようで、たぶんきっとすべて覚えていて、一度、小学校に忍び込んでそのフラッシュバックで、くらくらしたいとおもう。できれば夕焼けが窓からさす、そのおわりごろに冬がいいな、ほとんど人がいなくなった時間を見計らって、高学年の教室がある、そこから、ぐるりと校門まで向かえばたぶん、何度か頬をたたいたり、うひゃーって口走ったりするだろうな。