日々劣化をしていくものしか、地上にはない。

きみが歩いたあとには頭のネジが落ちている。
   
季節やその他のものについて、人が、しみじみと考えているあいだにも、人の寿命は減っていく。それを無意味だという人もいる、非合理という人もいる。けれどつきつめて考えれば、きっと人間は「自分の人生を占めるすべてのもの・ことが非合理で無意味だ」という答えに行きつく。だからこそ季節を眺めることが人は好きなのだろう。「愚かしさ」は生きるためにあるのだろう。