人類愛という名のナルシスト

未来予想。表現の世界において人間は消えていくと思います。もちろん表現をするのは人間ですが、表現に対してではなく人間に対しての世界からの追及はなくなっていくでしょう。だいたい好きな作品を書いた作者のべつにどうってことない作品も好きになるという連鎖がよくわからない。どうでもいいよ。誰が書いたかとか作品にとったら記号でしかないよ。絵画だって隅っこに小さくサインされているじゃないか。サインは作品じゃないんだよ。どんな人生を生きてきたとか、どんな学歴だとかどんな顔だとか、ほんっと人が好きだよね。怖いわ。怖いわ人間のその「人類愛」。別に匿名の掲示板を支持するつもりはないけれど、ああいうふうに作品だけがひしめき合って、誰が作ったか誰が書いたかなんて問題にならない時代が来るだろう。そのために今インターネットは試運転され、パソコンが普及されているんだと私は信じている。あなたもこの文章を読んで、文章を消費しているけれど私がどんな人間で、どういうことをこれを書いたとき以外に考えるのかなんて興味はないだろうし、持つ必要もない。手渡しにしなくていい、知り合いにならなくていい、なんら関係のない人にものを届けることができるようになった現代、そろそろ人間は人間から解放されるべきだ。