みんな自分は悪魔だと思えばいい

詩を書いても死んだ人は帰ってきません。笑いをうんでも死んだ人は帰ってきません。歌を歌っても絵を描いても寄付をしても献血をしても死んだ人は帰ってきません。無力です。無力ですよ。でも、生き残っている私たちが無力だって泣いていても、死んだ人は帰ってきません。だれが正しくてもだれが間違っていても、死んだ人は帰ってきません。けんかなんてしないでください。なにが正義かなんて、決着つけてなんになるんですか。正義ってあるんですか。残されているのはどれも、間違いなんじゃないんですか。せめて生き残った人がいるんです。みんながみんな、安心して眠れるようになってから、好きなだけそんなことは話せばいい。むかついてたならそのとき殴ればいい。
なんでみんな、嫌われることを恐れるんだろう、傷つけることを恐れるんでしょうね。そんな場合なんですかね。だれかの大事な人の死が、起きているのにね。それぐらいならもうみんな自分は悪魔だとでも思っておけばいいんだ。みんなに嫌われていて、みんなに間違っている、って思われているって思っておけばいいんだ。そしたらなに言われても平気だよ。なんだって思いっきり出来る。思いっきり、自分がやるべきだとおもうことをやればいいじゃないか。間違ってたら、後で思いっきり罰を受けよう。元気なみんなで殴り合えばいい。無力なんだ、正義の味方になれるわけがない。
   
   
(追記:被災地にいない、外部の人たちに、強くならなきゃって追い詰めたいわけじゃないのだけれど、言いたいことを書こうとするとどうしてもこういう書き方になってしまうので、そのまま投稿しました。追い詰められてしまう人がいたらごめんね、って言いたいです。)